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はじめてのチョウザメ飼育

チョウザメは生後50日体長10cmを超えるくらいから各段に丈夫になります。50cmくらいに成長すると体表面が濡れていれば半日くらい水から出していても池に返すと元気に泳ぎはじめるくらいです。ただ、飼育環境によっては簡単に体調を崩したり、死んでしまったりします。チョウザメ飼育のポイントを理解し、愛情をこめて育ててあげれば、すくすくと元気に成長します。

なお、チョウザメは種類にもよりますが平均1〜4mくらいに成長します。大きくなり飼えなくなった場合は、当養殖場で引き取ることも可能です。

飼育環境

鯉(コイ)が飼える池があれば理想的ですが、120cmくらいの水槽やプラ船があればある程度の大きさまでは飼育可能です。

チョウザメの水槽

水槽(すいそう)

一般的な上部濾過の設備があれば飼育できます。稚魚(5〜10cm)の時期には60cmの水槽で2〜3尾飼育可能ですが、大きくなりますので、成長に合わせて120〜200cmサイズの水槽に変えてください。

冬季の保温(ヒーター)は必要なく、4℃〜27℃くらいまで適応します。適温は20℃前後です。夏季に28℃を超える場合は、水槽用クーラーが必要です。

フィルターで水を循環させる場合は、できるだけ小まめに水替えをしてください。週1回、30%〜60%くらいの量の水替えをおすすめします。

屋外の池

屋外の池

水槽飼育に比べ水量が多く水質が安定しやすいメリットがあります。あまりに広い池に小さい個体を入れると、餌やり等の効率が悪くなります。河川水や地下水の流水飼育ができれば早く大きく育ちます。

鳥(サギ)やイタチなどの被害を防ぐため、水面をネットで覆う等の対策が必要です。

チョウザメのプラ船

プラ船

水槽飼育よりも安価で水量も確保でき、移動も比較的簡単で、一番現実的な飼育法かもしれません。注水・排水・濾過方法を工夫すれば、かなりの大型魚まで育て上げることも可能です。

水槽飼育でも同じですが、同じくらいのプラ船を2個準備して定期的に掃除した方に入れかえることも有効です。

エサの種類と与え方

餌の与え方

餌は、ペレット状の人工飼育や冷凍アカムシなど水に沈む餌なら何でも食べます。熱帯魚用や淡水魚用の粒状のエサ(底に沈むタイプ)でよいでしょう。口の大きさの割にのどが細いので、大粒の餌だと一度口に入れても吐き出してしまうこともあります。その場合は、粒が小さ目の餌を与えてください。また、食べたと思っても喉に入らずに吐き出す場合もあるので、観察が必要です。

チョウザメは時間をかけてダラダラ食べるような食性です。また匂いで餌を探すので、長時間残っている餌を食べないこともあります。残り具合を見ながら餌を与え、残って古くなった餌は取り除いてください。

少しずつ何回も与えるのが理想ですが、朝と夜の2回でも大丈夫です。与えすぎると飼育水がすぐに汚れますし、少なすぎると痩せてきてしまうので、観察しながら量を調整してください。

なお、チョウザメは動きが鈍く底に沈んだ餌しか食べられないため、他の魚と混泳している場合には食べ負けてしまうこともあるので、そのあたりの配慮も必要です。

日常の手入れ

水槽の水替え

水質の悪化を防ぐためには、日ごろの手入れも忘れずにしましょう。チョウザメは、新しい水を好むので、池で飼う場合は河川水や地下水を流しっ放しの状態が理想です。循環水でも週1回のペースで、全体の30%〜60%くらいの水を替えるのがよいでしょう。また、残った餌やフンはこまめに掃除しましょう。

どんな魚でもいえることですが、環境によって飼育方法は変わってきます。しっかりと状態を観察し、それぞれのチョウザメに合った飼育方法を見つけましょう。

チョウザメが届いたら…

飼育環境の準備

配送時の状態

水を入れて酸素で膨らませたビニール袋にチョウザメを入れ、発泡スチロール箱に入れて発送いたします。その際、温度が上がり過ぎないように氷を入れます。広島市湯来町から発送し、翌日または翌々日に商品が到着します。翌々日着の地域にも元気な状態で届きます。

到着後にすること

チョウザメが届いたら、まずは袋のまま室温でゆっくりと水槽や池の水温に近づけてください。そのあと、水槽や池の水面に浮かべ、1時間くらいかけて水温を合わせてください。水槽や池の水の方が10℃以上高い場合は、半日くらいかけてゆっくりと水温を合わせるようにしましょう。

チョウザメを袋から出した直後は特に水槽や池から飛び出してしまうことがあるので、水位を下げたりフタを取り付ける等の対策をしてください。

エサを与えるタイミング

フンなどで水の環境が悪くならないよう、出荷時には数日間餌を与えずにお腹に餌がない状態で発送します。到着後は、数時間様子を見て、環境に慣れてきたところで少しずつ餌を与えてください。

チョウザメが大きくなり飼えなくなったら…

チョウザメが大きくなり飼えなくなったり、生活上の理由により飼えなくなった場合は、当養殖場にお電話またはメールにてご連絡ください。

無償でチョウザメを引き取りさせていただきます。なお、その際の送料や梱包代は、恐れ入りますがお客様ご負担でお願いいたします。チョウザメの買い取りはできませんのでご了承ください。

梱包方法は、概ねチョウザメ購入時に到着した時と同じ方法でお願いいたします。透明の大きめのビニール袋に淡水と空気を入れ膨らませ、発泡スチロール箱に入れてください。さらに、発泡スチロールの中に氷を入れてください。発泡スチロール箱は、ホームセンター等でご購入いただけます。ご不明な点は、お気軽にご相談ください。


チョウザメ飼育の知識 プラスワン

  • チョウザメは寒い地域に多く棲んでいるので低水温を好むと思われがちですが、適温は20℃前後で10℃以下になると餌もあまり食べなくなり池の底でジッとしていることが多くなります。なお、水面に氷が張るほど水温が下がっても、動きが鈍くなるだけで死ぬことはありません。
  • 水温25℃くらいで熱帯魚との混泳も可能ですが、低水温から高水温への急激な温度変化には弱いので時間をかけて1日1℃くらい上げて水温を調整していくようなペースが理想的です。
  • チョウザメは底に沈んだ餌を匂いで探して食べるので、底に砂を敷かない方が良いと思います。
  • 水槽には、水草・流木・岩などは入れない方が良いです。チョウザメが引っかかったりぶつかったりして危険です。
  • 他の魚との混泳は、鯉や金魚などの温和な魚であれば可能です。混泳について詳しくは「他の淡水魚との混泳について」をご覧ください。

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